いわむらかずお絵本の丘美術館

週末、いわむらかずお絵本の丘美術館であった。10周年。早いものだ。今年初めて前庭にこいのぼりが泳ぐ。97歳になったさんのお父上からの贈り物である。車椅子ではあったがそのご両親も東京から来た。会場は多くの関係する人によってあふれる。10年前の美術館、5年前のアトリエ、ともにかかわった大工薄井くん、当時の私の事務所スタッフ、それから計画が持ち上がった十数年前から支えてくれた馬頭の人たちなどなつかしい人たちも もちろん来ている。華やかなアニバーサリーとなる。池田直樹さん池田早苗さんの音楽会に始まり佐藤さん、大金さんの農園で収穫された作物が並ぶレセプション。とてもおいしい。これがどこにも負けない本当の贅沢だ。翌日曜、フィールドを散策。田んぼには水が張られ、寒冷紗に覆われたフレームの中の積み上げられた枯葉のプールにうどの葉が伸びている。若葉が勢いを増し、遅い鶯が鳴く。10年を経た建物は昨日と違わぬ姿である。アプローチのパーゴラのアケビの緑もすがすがしい。これからのここでの活動について話をしながら、今後の宿題を考える。ここまでの成果はここにかかわった様々な人のそれぞれの営為と工夫に拠っている。そのことがすばらしい。