サイト工業太陽熱活用型住宅

宮城県仙台市

©Sight Kougyou

建設地:宮城県仙台市
竣工:2015年2月
規模:地上2階建て
構造:木造
敷地面積:213.26㎡(約64坪)
建築面積:  58.75㎡(約18坪)
延床面積:111.75㎡(約34坪)

用途:展示場
設計:野沢正光建築工房
構造設計:山辺構造設計事務所
施工:サイト工業株式会社
設備:OMクワトロソーラーシステム
サイト工業webページ

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先に建設された「サイト工業本社屋」の敷地一角に建ち、モデル住宅として計画された木造ドミノ住宅である。NEDOの実証事業として計画されたこの住宅には、OMソーラーが導入されている通常の住宅の50%以上の省エネルギー化が求められた。

冬期の暖房による消費エネルギーを削減するべく、壁・屋根は内断熱+外断熱とし、開口部にはトリブルガラスの木製サッシや樹脂サッシを採用することで、外皮の熱的性能を高めた(UA値=0.47)。また1階床下には500mlペットボル1000本とPCM潜熱蓄熱材を設置し、OMソーラーにより集められた太陽熱を昼間以降や曇天日にも利用出来るよう計画した。

夏期の冷房による消費エネルギーについても考慮し、空調に頼ることのない中間期を長くできるよう、自然換気を十分活用できるよう北側にも通風可能な大きな開口部を設け、木造ドミノ住宅の特色であるがらんどうな室内に風が通り抜けやすいよう計画した。

元々の木造ドミノ住宅にそなわる躯体(構造・外皮)の高い性能と、室内や床下に仕切りのないがらんどうな空間をベースに、気候に合わせた断熱性能の強化や蓄熱材の採用、自然エネルギーを活用する機械設備や開口部の計画により、目標とされた50%以上の省エネルギー化は無理なく達成された。